京都市左京区の歯医者 井上歯科医院＞コンセプト
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治療に対するコンセプト
平均寿命が男性７７才、女性８４才となった現在、その生涯を質の高い生活を送りたいという希望は当然の要求です。生涯健康で、はつらつとした人生を送りたいという願いはすべての人が持っています。食べたい物が満足に食べられない原因が口の中の不健康（虫歯、歯周病、不適合な義歯、等）であれば、それをまず取り除かなければなりません。
虫歯も歯周病も予防し治療できることであり、少し努力すれば健康は得られるものです。健康な口の中が健全な全身につながります。そのためのお手伝いをするのが我々の役目です。我々が治療するのではなく、自分の健康は自分で護る、守るという気持ちを持って実行することが大切です。
治療の基本
| 1.できる限り歯を削らない | 2.できる限り歯髄（神経） を取らない |
3.できる限り歯を抜かない |
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これらが基本的なコンセプトです。これらを実践していくためには、虫歯や歯周病にならない予防と、歯を支えている組織の健康のための歯周治療が最も重要です。これらをベースとしてクリアーできていないと、他の治療（補綴、保存、矯正等）が先の見通しのない、短期間で失敗に終わる原因となります。
予防と歯周治療を主に実行していくのは歯科衛生士であり、当医院では歯科衛生士が予防や歯周病治療のための指導や除石などを行います。
”予防にまさる治療はなし”とは内科的な疾患だけでなく、歯科でも同様にあてはまります。歯科の２大疾患である虫歯も歯周病も、原因は細菌による感染です。感染である以上、細菌がなければ発病しません。つまり予防できるということです。最近の虫歯や歯周病の病因学は著しい進歩をしています。２０年前には考えられなかったような研究の成果が出てきており、予防や治療に反映されています。少し前までは、虫歯はほっておいても自然治癒は起こらないので早期発見、早期治療が一番と、小さなう蝕を見つけては大きく削ってアマルガムやレジンを詰めていました。
しかし、いくら治療をしても口腔清掃が相変わらず悪ければすぐに再発しますし、新しい虫歯も増えます。２次カリエスつまり、虫歯の元を絶ってしまわないと一時的に良くなるだけのことです。それよりは、極力歯を削らずにおく方が歯を長期間保たせることが出来ます。一度削って詰めた歯は、治療をくり返すサイクルに入ってしまい、いずれ喪失してしまいます。今まで、一方通行のように悪化するばかりと思われていたう蝕も、唾液の力で元の状態に修復されることが分かって来ました。
これを再石灰化といいます。ここにフッ素が存在すれば更にこの再石灰化を助けます。 虫歯が進行して、歯髄（神経）に近づいてくると、温かいものがしみたり、ズキズキ痛んだりしてきます。これらの症状が出てくると、以前はすべての歯髄を取っていましたが、最近ではこれらの歯でも歯髄を取らなくても元の状態に戻せることが出来る場合があることが分かってきました。
歯髄を取ってしまうと歯は脆くなり、割れたり欠けたりしやすくなります。１０年程で割れてしまうというデータもあります。生きている歯よりはるかに寿命が短くなりますので、出来れば歯髄を取ることは避けたいのです。歯髄を保護する薬の作用により、自然な治癒力で歯髄が回復する場合があります。このような理由で、この処置（I.P.C.、ケミカルサージェリー）を積極的に行い、歯髄を出来るだけ残すようにしています。
歯周炎（以前は歯槽膿漏）はなおらない病気で抜歯し、義歯にするしかないという時代がつい最近まで続いていましたが、当医院では２０年程前から歯周治療に対して積極的に取り組んでおります。ここ２０年程で歯周治療は非常に進歩し、歯周病の原因もほぼ明らかになり治療方法も遥かに進歩してきました。ですので、今まで抜歯していた歯の多くは残せるようになっています。出来る限り自分の歯を残すことが、食べたいものが食べられ、良く咬めることにつながります。
口の中の健康を獲得し維持するためには、清掃しやすい口の中の状態でなければなりません。歯がでこぼこしたり、ねじれたり倒れたりしていれば、歯ブラシをうまく当てにくいのでどうしても歯垢が残りやすく、虫歯や歯周病になりやすくなります。これらを根本的に改善する方法としては矯正治療しかありません。見た目が悪いという審美的な観点からでなく、虫歯や歯周病になりにくい口の中の環境を作るという意味で、予防と歯周治療のための矯正治療が重要な手段となります。
矯正治療は子供のためだけのものではありません。年令と関係なく歯は動かすことが出来ます。成人の矯正治療が増えているのは、審美的な問題だけではなく、良い義歯を作るためや歯周治療のために歯の移動が必要になる場合が多いからです。
我々スタッフ一同は、一人一人の患者さんにとってどのような治療が最も良いのかを考え、質の高い治療を提供をできるよう日々努力しています。それが患者さんの信頼に答えるための責任と思っています。
